No.032ある大学教員の逆流性食道炎の症例
- 患者情報
- 50代
- 男性
- 大学教員
- 初回来院
- 2021年09月
- 症状
主訴)
逆流性食道炎による胃のもたれ・喉の違和感・胸の灼熱感
1年ほど前に身内を亡くしてから、症状発現。
病院で薬を処方してもらいながら現在まで至るが、改善の兆しなし。
このまま一生、逆流性食道炎を患うのは嫌だと覚悟を決めて鍼治療を受けに来院。
治療内容と経過
●初診 2021 9/10
オウダサンシハンリモコン
CSFブロック 頸椎 胃調整
手の鍼〜脾+ 胃ー 心包ー 胃・食道・肝臓・胆嚢相点
印堂 公孫 太衝 外関
●2診目 1週間後
前回の施術後、症状が全体的に楽になったのが分かるとのこと。
内臓症状・自律神経症状の患者は、直後効果をすぐ感じる方と初めの数回は何も分からないが5.6回目から改善の兆しが見えてくる方の2パターンが多い。
この方は前者のパターンだったようである。
経過が良いようなので前回同様。
●3診目 1週間後
前回よりも良い状態。
同様施術。
●4〜6診目
経過が良いようなので同様の施術をしていたが、
今まで喉の詰まり感とは違う喉の症状が出始める。
首の前側、斜角筋部位のコリがとても強いので、
ルート治療を行う。
●7診目 1週間後
前回の施術直後は喉周囲の違和感が増し、2日間くらい続く。
その後、喉の症状減っていく。
直後の違和感が増すのは、コリが強く悪い部位は起こりやすい反応。
そのことをしっかり説明し同様施術。
●8診目 10日後
かなり良い。
まだオンライン授業などをすると頸前側・喉の違和感少し出る。
同様施術。
●9診目 2週間後
授業後の違和感減ってくる。
同様施術。
●10診目 2週間後
かなり良い。
同様施術
●11診目 4週後
4週間開けても悪化せず良い状況保てている。
今回で治療終了。
- 同時に治療した症状
首肩のこり
- コメント
当初は手の鍼と体の鍼ともに、体の内部からコリを減らしていく手法をとっていた。
それでも十分効果が出ていたが、より外側残りの症状が浮き彫りになってきたと考えられる。
途中出てきた喉の違和感は外側のコリが浮き彫りになった症状。
手の鍼・体の鍼(経絡治療)は内側から効かせる内治法。
コリをとことん取っていくルート治療は外治法。
と、より認識が深まった症例。